交流のチャンス
Jun 07, 2024 19:54
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Japanese
数年前、私は言語交換のパートナーと会話をした。彼は仕事で忙しくても、日本で外国人観光客と接するために英語を勉強していた。島根県にあるお城で英語のツアーガイドのボランティアをするために、1時間ほどかけて移動することもあった。しかし、当時外国人観光客はほとんどいなかったので、何もすることがなく数時間ただ座っていることが多かったとか。英語のツアーガイドを依頼する人がまったくいない日も珍しくなかったらしい。
この問題は地方に限ったことではなく、外国人観光客の多い地域であっても同様である。日本語能力試験の勉強として、私は同じようなトピックについて書かれていたエッセイを読んだ。その著者の友人は京都に住んでいた。友人は外国人観光客に京都について質問されたが、その答えを知らなかった。京都に住んでいるのに、京都のことをほとんど知らないという事実に恥ずかしさを感じた彼女は、真剣に英語を勉強し、英検と京都・観光文化検定試験(京都検定)まで受けたという。
しかし、その後スマホが普及し、来日外国人観光客が簡単にスマホをレンタルできるようになり、地図アプリや翻訳アプリがあるため、助けを求める必要性が少なくなった。やがて、外国人観光客と話す機会が減っていったと感じ、英語の勉強をやめてしまった。
技術の進歩によって悪影響がある、という興味深い例だったと思う。確かに技術が進歩したにもかかわらず、多くの日本人は外国人と話す機会がまだ少ない。反面、nyan-8のようなサイトもあり、異なる国籍の人々と簡単に交流することができる。国際交流の機会がないと言っても、うまく工夫すれば交流のチャンスの道は必ずひらけるだろうか。